熱伝導率が決めて。工務店を決めるポイントを開設する。

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電気代が高騰している状況では、保温性の高い住宅を建築するのは必須になっていますね

熱伝導率は住宅の暖かさを測る確かな指標なので、もう少し詳しく調査してみよう!

「熱」の特徴

「熱伝導率」という言葉、皆さんはすでに知っている、あるいは聞いたことがあるでしょうか。
この熱伝導率というのは住宅にもとても大きく関係するものです
住宅との関連の前に、まずはこの熱伝導率とは何のことなのかを説明していきます。

熱伝導率とは熱の伝わりやすさを表す値のことです。
単位は【W/(m・K)】または【W/(m・℃) 】と表記されます。

「熱伝導」とは言い換えると「熱の移動」のことです。どういうことかというと、ある物質が移動せずとも(そこから動かなくても)熱自体が高温から低温へ移動する現象のことを言います。

この熱の移動(熱伝導)がしやすいか、しにくいかを数値化したものが「熱伝導率」なのです。

補足で私が気になったので付け加えますが、熱の移動は高温から低温に移動しますが、その反対、低温から高温への移動は起こりません。このことを「熱力学第二法則」といいます。

「不可逆的」という言葉を聞いたことがありませんか?不可逆的とは、ある現象において一方からの現象は成立するけれどもその逆は起こりませんよということです。さらに詳しいことは専門的になりますので、まずは熱は高いほうから低いほうにしか移動しないということを覚えておいてくださいね。

この熱伝導率ですが、その数値が小さいほど熱が通りにくい(伝わりにくい)ことを示し、反対に数値が大きくなると熱が通りやすい(つたわりやすい)ということになります。

一般的に,純金属が最も値が大きく、次いで合金,固体,液体,気体の順に小さい値となり、気体(〓空気)は最も熱が伝わりにくいといえます。

そしてこの熱伝導率は、住宅とどのように関係するかというと、住宅性能のひとつである断熱性能に関わる値となってきます。

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熱伝導率とは?

住宅と熱の関係

先程述べた断熱性能ですが、これは住宅建築の際にとても重要なポイントとなる性能です。

まず、断熱性能の「断熱」とは物体への熱の出入りをさえぎるということです。
熱が伝導や対流・更には放射によって伝わるのを防ぐことです。

熱の移動の仕方(伝わり方)には先に出た3種類があり、それぞれ特徴が異なります。

●伝導︰
 ある物質(固体)の中を熱が伝わること。
●対流︰
 熱を蓄えた液体や気体そのものが巡り動いて移動することにより熱を他の物質に伝えること。
●放射(輻射)︰
 熱が電磁波(放射線)によって物体から物体へ直接伝えられること。電磁波が熱を伝えるので、物質が存在しない、真空中でも熱は伝わります。

伝導と対流は物質を介して熱が伝わりますが、放射は物質を介さないという点が異なります。

また、伝導と対流では、どちらも物質を介して熱を伝えますが、伝導は物質が移動しなくても(動かなくても)伝わるのに対し、対流は物質の移動(動き)が伴うという違いがあります。

この熱が移動する(伝わっていく)
現象は普段私達の目では見えていませんが、
物質間や空気中で常に起こっている現象です。

住宅建築の分野でいう断熱とは、
その住宅において先に説明したような熱が住宅内外に移動しないよう遮断することをいいます。

「高断熱の家」と聞きますが、
断熱性能が高い住宅というのは、四季のある日本では、夏は外気温の熱が入ってきたり、冬には暖房で暖めた室温の熱が外へ逃げてしまうという熱の移動を少なくし、季節や環境を問わず一年を通して快適に暮らせる住宅になります。

そして、その住宅の断熱性能に大きな影響を与えているのが建築時に使用される断熱材となります。

断熱材の断熱性能は
「熱伝導率(記号:λ(ラムダ)値」と
「熱抵抗値(記号:R(アール)値」というふたつの値で表されます。

ここで先に説明した熱伝導率が出てきます。

建築分野では一般的に
熱伝導率が0.1W/(m・K)より小さいものを基準に断熱材として使用されています。

断熱性能と熱伝導率の関係

【ハウスメーカー比較】断熱性能を比較する時の基本


熱伝導率が小さいことだけで判断しない

先に述べた断熱性能を表す熱伝導率(λ値)と熱抵抗値(R値)ですが、それぞれ具体的にどんなことを示しているのかというと、

●熱伝導率︰熱の伝わりやすさを示し、値が小さい程熱が伝わりにくい。

●熱抵抗値︰実際に使用する断熱材の厚みも加えて計算された熱の伝わりやすさを示し、値が大きい程熱が伝わりにくい。


ここでのポイントになるのが、熱伝導率のλ値には、実際に使用される断熱材の厚みを加えて計算されていない値であるということです。

もう一方の熱抵抗値のR値は断熱材の厚みも計算に加えられているので、実際の建築時の断熱性能はR値で示されることが多いです。


よって、断熱材の素材がたとえλ値が小さいから断熱性能が高いと採用しても、
実際に使用する断熱材の厚みが薄いと、住宅が完成してからの断熱性能は低いものになってしまいます。

断熱材を選ぶときには単に熱伝導率が小さいという理由だけで選ぶのではなく、厚みも考慮した熱抵抗値(R値)も一緒に比較し検討する必要があります。


各断熱材の特徴

住宅建築で使われる断熱材は熱を遮断し保温効果を高めるのが一番大きな役割になります。

断熱性能が高ければ高いほど、冬は室内の熱を逃さず、夏は外からの暑さ(熱)を室内に入れないことになることを先にも説明しました。このことは普段の生活で使用する冷暖房の効率に影響し、高断熱であれば年間を通しての光熱費の節約になるといわれています。


住宅建築の際に使用される断熱材は、熱伝導率が最も小さい気体(空気)を利用し高い断熱性能となるよう作られています。
大きく分けると【繊維系】【天然素材系】【発泡プラスチック系】な3種類があり、それぞれで特徴が異なります。



●繊維系の特徴
繊維系の断熱材は、細かな繊維と繊維の隙間に空気を閉じ込めることで、熱の移動が少なくなり、断熱性を維持できる仕組みです。

しかし、その隙間が多い製品では、せっかくの空気が「対流現象」によって移動する、つまりは熱も移動してしまうことになり、断熱性能も低くなってしまう可能性があります。 そのため、より細かな繊維同士でできた密度の高い製品の方が高い断熱性能を発揮できるといえます。


●プラスチック系の特徴
プラスチック系の断熱材は発泡プラスチック系とも呼ばれ、プラスチックでできた素材の中に細かな気泡を閉じ込めた構造の断熱材です。イメージでわかりやすいのが発泡スチロールで、気泡が細かいほど断熱効果が高いです。


●天然素材系の特徴
天然素材とは、木質繊維や羊毛などの自然界にある素材からつくられる断熱材です。天然素材系は繊維と繊維の間だけではなく、繊維自体の中にも細かな空気層があることにより、さらに高い断熱性が特徴となります。


断熱材を選ぶ注意点

先にあげた断熱材は大まかな分類であり、
その中にはさらに素材や構造の違いによって断熱材の種類はたくさんあり、
それぞれに長所短所もあります。


断熱材は「どれだけ熱を伝わりにくくするか」が重要な役割です。
その目安のひとつとなるのが「熱伝導率」とお伝えしました。

しかし熱伝導率だけで選ぶのではなく、
その値を参考にしつつ素材の特性や使用場所などを考慮しなければなりません。そして素材によって費用面にも差があります。

そこで、断熱材を選ぶときの次のようなポイントを考慮し選択するとよいでしょう。


●熱伝導率が小さいこと︰熱の伝わりにくさ(〓断熱性能)を考える

●予算とのバランス

●水や湿気に強いか︰季節や室内環境による結露・カビに影響する

●熱に強く燃えにくいか︰火災や台所での火気の影響を受ける


また、断熱材は住宅の隙間を埋めるので気密性にも関わってきます。「高断熱・高気密の家」とよく聞くように、断熱材が隙間なく使用された住宅は高気密となり、室内の換気効率も上がるなど、快適な暮らしとなるための相乗効果をもたらします。

使用する場所によってどの特徴を優先とするのか、費用面とのバランスも考え、しっかり比較検討することが大切となります。

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